一般社団法人 漁業ブ

ロレオール(岩手・田野畑)

魚を学ぶ
漁業ブとは
ブランディングを通じて、持続可能な日本の漁業を支援する。

日本の漁業は、今かつてない危機に瀕している。

乱獲による資源枯渇と漁獲量激減、海洋温暖化による生態系変化。
漁業従事者の高齢化と人材不足、事業継承の問題。
テクノロジー活用による産業化や付加価値化の必要性。
まさに、社会課題の縮図がここに顕在化している。

持続可能な漁業に、いま黄信号が点っている。
美味しい魚を、本当に食べられなくなってしまうときがくる。

しかし、日本の漁業には大きな可能性があるはず。
地域性と多様な魚種の生み出す、世界が憧れる魚食文化。
類を見ない、品質と鮮度・美味しさへのこだわり。
地域の自然と生態系を守り、ともに育てる共生の文化。

その可能性を引き出し、そして新たな未来を支援するのが、
漁業ブの取り組みです。
活動内容

•生産者と作り手・消費者をつなげ、新たな食体験価値を生み出す。
•メディアやコミュニティを通じた発信、直接流通開発などブランド構築を支援する。
•異業種の知見(テクノロジーやデザイン、マーケティング)による産業化/高付加価値化を支援する。
•持続可能な水産業のために「養殖」「資源保護」「魚種多様性」「鮮度加工/流通」などの価値を伝え、生産者や消費者、社会の意識を変えていく取り組みを行う。

三陸鉄道・田野畑の駅から、断崖絶壁の道を海沿いに登っていくと、岸壁にぽつんと佇む仏料理レストラン・ロレオールがあります。地産の食を引っ張る伊藤勝康シェフの店で、震災後ずっと炊き出しを続け、岩手のテロワールを追求して地元の生産者を食で支え、昨年の岩手ガストロノミー会議でも中心的な役割を果たした方。

今回伊藤シェフにさまざま漁師さんをご紹介いただきましたが、田野畑ではワカメ漁業の三浦さんのところに訪問。ワカメ漁と加工のこだわりを教えていただきました。

ワカメ漁はちょうど始まったところですが、生息北限の田野畑のワカメは最も原種に近く、最上級のものが取れるそう。年に一度3〜4月で取り切って終わり、1年分の売上もそこで立つそうで、あとは定置網で夏の雲丹、秋冬の鮑が取れてボーナス分だとか。いい感じだなあ。

その後炊き出し準備で休みのロレオールをシェフが開けてくれて、太平洋の広大な風景を眺めながら貸切ディナーを。

生産者から直接仕入れた地のめかぶ、毛蟹のグラタンにアイナメ、ソイ、ホッケ、アナゴと魚料理を地産の紫波ワインに合わせて。そして漁師さんにもらった雲丹の発酵瓶詰めを、海苔に土鍋ご飯といただいて、これがまたヤバい。田野畑産の旨味豊かな岩手鴨もいただき、絶景レストランでゆったりと流れる贅沢な時間が、なんて幸せなんだろう。

今回、東北で本当に素晴らしい人達とのご縁をいただき、ありがとうございました。漁業ブ企画も打ち合わせで具体化して、次は雲丹のシーズンに面白い取り組みをしてみる予定です。

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