一般社団法人 漁業ブ

「富山湾しろえび倶楽部」の白エビ漁に取材参加しました。

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今回は某全国紙の特別編集企画で、富山の生産者特集記事のカメラマンとして、朝4時から富山湾のシロエビ漁に。最近とても漁業づいてますが、ついに念願のシロエビ漁です!

富山湾では今年から、日本ではじめて観光漁船でシロエビ漁の見学ができるようになっています。

高級ブランド化したシロエビが乱獲で減ってしまったため、「富山湾しろえび倶楽部」の漁業家が協力して、毎日出る船を交代制にして操業を減らし、売上を皆でシェアするプール制の仕組みを取り入れました(今年の農水省のサステナブル大賞も受賞)。余った船をシロエビ漁観光船にして、ファン作りと観光収入拡大を図っているわけ。

観光漁船は10月で終わりのため、今回は初冬の寒さで本当に漁船に乗ってのガチ取材。なかなか大きな群れに出会わず3時間ほど富山湾を行き来して、夜明け後に(明るくなると群れが集まるそう)ついにシロエビ漁を開始。

シロエビは富山湾特有の「あいがめ」と呼ばれる、海底谷付近の水深約300mに生息しています。港を離れると水深がすぐ深くなる富山湾の地の利を活かして、小型底曳網漁業の一つ「かけ回し漁法」で漁獲。獲ったシロエビは船上で殺菌冷海水を掛け流し、すぐに漁港に運びます。これが富山湾のシロエビの鮮度と美味しさの秘密!

獲れたてのシロエビを洗浄して、透明なまま生でいただく絶品の甘みといったら!そして、船の電子レンジで1分熱を通して真っ白になったシロエビを食べると、釜揚げ的な旨味と塩味が出てまた本当に美味しくて、もう最高の贅沢。

都会でスマホと暮らす快適でバーチャルな生活とは対極の、生命の危険を感じる真っ暗な海で、リアルな自然と生物に生身の身体で対峙する漁業は、いつもアドレナリンが出まくって今自分は生きている!と強く感じる五感体験が凄い。漁師ってハードで辛いですが、これが楽しくて辞められないんでしょうね。そして立山や氷見、七尾を望む、富山湾の静謐で美しい光景が感動的で、豊かな自然と海に恵まれた富山の素晴らしさを、改めて実感しました。